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今回はオリンパスのOLYMPUS PEN-EES2の修理をご紹介します。

前回のPEN-D3と同時の修理を承りましたが、セレン光電池の不具合でこちらはちょっと遅れての納品となりました。
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1962年に発売されたPEN-EESは機構上はPEN-EEと同じですが、PEN-EEが固定焦点なのに対して前玉にヘリコイドを付けて目測で焦点調整を出来るようにしたものです。
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今回ご紹介するPEN-EES2はPEN-EESの後継として1968年に発売された物で、裏蓋が取り外し式からドア開閉式に変更、自動式フィルムカウンタ搭載、高感度フィルムへの対応、上蓋にホットシューの増設など使い勝手の向上が図られています。

早速分解しますが・・・いきなり緩みきったネジ発見。
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EEやEESはこのようにレンズとシャッターユニットが取り出せます。
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更に分解していきます。

これがシャッターユニット。
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真鍮の丸い部品は低速シャッタータイミング生成用の弾み車です。
このあたりも給油するのですが、やり過ぎるとシャッター羽根直結の構造上油が回ってシャッターが動かなくなります。
シャッターは2枚羽根です。ここまで分解したらシャッター羽根もしっかり清掃します。

絞りユニットです。
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EE機構と連動します。
フラッシュモード時は絞り環で設定しただけ絞りを開けます

今回はこのセレン光電池がからの出力が全くありません。
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配線の根元での断線が多いのですが、今回は光電池がNGでしたので良品と交換しました。

ファインダーも綺麗に清掃して修理&整備完了です。
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完成写真を取り忘れましたので、はじめに撮影した写真です。

このカメラまだまだ使えますよ。

OLYMPUS PEN-EES2

発売:1968年
型式:35mmハーフサイズ自動露出カメラ
シャッター:レンズシャッター 1/30, 1/250 (後期型は1/40,1/200)
露出制御:セレン光電池、針押さえ式プログラムオート
     低速固定、絞りマニュアル(フラッシュモード)
レンズ:30mm F2.8
発売時価格:12,800円

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今回はオリンパスのPEN-D3です、過去にも登場しました。

PENファンに人気のD3
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巻き上げができない=使用不可との事で、各部の整備を含めてお預かりしました。
露出計は動いているようです。

サクッと分解してしまいます。
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分解中に判明しましたが、巻き上げの不具合はグリスの固化により巻上げロック金具が戻らなくなっている事が原因でした。

シャッターと絞りに羽根油が認められましたので、更に細かく分解して整備します。
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カメラの構造上の問題だと思いますが、PEN-D系に使われているシャッターは奥の方まで油が入り込みます。

絞りもついでに分解して、羽根を清掃。
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シャッターユニットが組み上がりました。
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昭和40年製みたいですね。

露出計は動いていましたが、電池室周りで腐食の形跡が見られたため、電源ラインの配線を交換しました。

整備完了です。
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なかなかシャープに写ります。

このカメラまだまだ使えますよ。

OLYMPUS PEN-D3

発売:    1965~1969年
型式:    35mmハーフサイズレンズシャッターカメラ
シャッター: B, 1/8~1/500秒
レンズ:   F.Zuiko 32mm F1.7(ゾーンフォーカス)
露出計:   CdS式、単独LV値直読式
発売時価格: 16,300円

次回は今回のD3と同時にお預かりしたPEN-EES2を予定しています。

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2012.08.23 / Top↑
お盆期間も終わり、昨日から仕事に復帰した方も多いのではないでしょうか。
横浜カメラサービスは期間中は時短営業をさせて頂きました。
私自身もいつもは工房までバイクで来ているのを、電車で通勤してみたり、生活のリズムにちょっとした変化を与えてみました。(何日か帰りに呑み会が設定されていた事もありますが)

今回のカメラは旭光学のPENTAX SPFです。

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SPFは大ベストセラー機PENTAX SPのTTL露出計を開放測光が可能にしたものです。
その他にも露出計の光スイッチの採用、ホットシューの新設などいくつかの刷新が図られています。

開放測光はSMC TAKUMARレンズを使用することが条件です。
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勿論それまでのレンズもSPと同様に絞り込み測光で使用することができます。

さて、お預かりしたカメラをみてみますと、
暫く使用していなかったもののようで、ファインダー汚れ、モルト劣化、シャッター不安定、露出計不動、ファインダープリズムメッキ腐食など、この世代のペンタックスにありがちな症状のオンパレードです。

ファインダープリズムはメッキ面の腐食で真ん中にくっきりと黒い筋が見えているのですが、撮影結果には影響がないという事で今回は交換なしと言う事になりました。

レンズもこの通り、蜘蛛の巣状にカビが広がっています。
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このくらいはコーティングが強いSMC TAKUMARレンズだと綺麗に落ちてしまいます。

露出計不動の原因はこれです。
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電池室の端子と配線の接続部が腐食で断線しています。

さらに下の写真の赤丸内の黒い線は上記電池室からの配線なのですが、線の腐食はこの基板との接続部分にまで及んでいます。
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この配線は交換します。・・・それにしても酷い半田付けだなぁ・・・

>>>>カメラを使わないときは電池を抜いて保管しましょう<<<<

ペンタックスは遮光部分には黒いモルトを使っていますが、ファインダー周りには白いスポンジを使っています。(今は褐色になっています)
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白のスポンジは恐らく遮光と言うよりは埃よけとか、クッションとしての役割があったのではないかと推測しています。
この元は白かったスポンジが加水分解して褐色になり、周りの金属や、プリズムのメッキを侵しているわけです。
プリズムの周囲とか、プリズムが乗るフレームと、フォーカシングスクリーンが納まるハウジングの間にもクッション用に使われています。
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この世代の一眼レフはモルト掃除と貼り替えが作業の半分くらい占めているような気がします。

各部を整備して復活したPENTAX SPFです。
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いいカメラです。
キャップをするかケースに入れていないと電池の消費が早いのでその点だけご注意を。

このカメラまだまだ使えますよ。


PENTAX SPF

発売:1973年3月 旭光学工業
型式:フォーカルプレーンシャッター式一眼レフ
シャッター:横走り布幕フォーカルプレーンシャッター
シャッタースピード:B, 1〜1/1000秒
露出計:内蔵 TTL 開放測光(SMC TAKUMARレンズ装着時)
       TTL 絞り込み測光
発売時価格:42,000円(ボディ)
      58,500円(SMC TAKUMAR 50mmF1.8付)
      68,000円(SMC TAKUMAR 50mmF1.4付)

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今回はNikonのNikomat ELの整備をご紹介します。

ニコンのNikomatシリーズはFなどのプロ用に対して廉価版といった位置づけになるのですが、Nikomatが発売になった頃は、アマチュア用カメラで今後のプロ用機材で採用するかもしれない技術を色々と試しています。
Nikomatは言わばパイロット版的な意味合いをもつカメラでもあるわけです。
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お預かりしたのは、カメラ本体、35mm F2、135mm F3.5とストロボの一式。
ストロボは動作確認のみ。

長く使われていなかったカメラで、相応の汚れがみられます。
ファインダーを覗くとカビも見えます。
動作は・・・ん〜オートが効かないですね。
接触不良程度なら良いのですが。

フィルム室のモルトは先に撤去して分解していきます。
・・・配線が・・・
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これみんな外します。

いましたカビ。
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ミラーボックスまで外して整備します。
ここ、Nikomat ELで良くあるのですが、油ぎれの状態で無理にミラーアップ操作をすると、中の金具が簡単に拉げてしまいます。
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真ん中の金具、どう見ても不自然に歪んでいるのがわかりますね。
堅牢なNikonにしては珍しいポカです。

さて機械的な整備を終え、各電気接点もクリーニングしました。
オートは復活したか・・・・
マニュアル露出OK,露出計OK,オートNG

結局オートは復活せずに制御基板を良品と交換しました。
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私の場合、部品交換は負けた気分になります。

シャッター調整後、レンズの整備も終わり復活しました。
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何というか、偉そうな面構えが大好きです。

このカメラまだまだ使えますよ。

Nikon Nikomat EL

発売:1972年12月
型式:フォーカルプレーンシャッター式自動露出一眼レフ
シャッター:コパルメタル縦走りフォーカルプレーンシャッター
シャッタースピード:B,4,2,1,1/2〜1/1000秒
レンズマウント:Nikon Fマウント
露出計:内蔵
自動露出:絞り優先式オート
発売時価格:60,500円

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今回はソ連製カメラKMZ Zorki-4Kの整備をご紹介します。

Zorki-4KはKMZのベストセラーZorki-4の派生機種で、巻き上げがレバー式になっており1972年〜1978年まで製造されたそうです。
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Zorki-4シリーズは1956年から実に23年にわたり製造された事になります。

KMZはZorki-4と平行してZorki-5とZorki-6も製造していましたが、デザインもスペックも別物ですし、同メーカーの違う機種と思っても良いと思います。
私は個人的にZorki-4, 4K, 5, 6と持っていますが、散歩に使うにはZorki-6が使いやすいかも知れません。
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レバー巻上げ、裏ブタ開閉式でスローシャッターは省略されていますがファインダーは見やすいです。


余談はここまで。

今回のZorki-4Kはシャッターが動かなくなってしまったとのことでお預かりしました。

シャッター故障の原因ははシャッタードラム側でシャッターリボンの接着が剥離して、ドラム下のギアに巻き込まれていたためでした。・・・リボン交換をしましたが写真が残っていませんでした。

こちらはあっさりと治ってしまいまして。

Zorki-4Kは組み上げ時に巻き上げレバーをはめ込むのに、リターンスプリング巻いて、それが解けないようにしながら巻上げレバーを固定しなければなりません。うっかりすると、レバーを留める前にバネがビローンと戻ってしまいます。
何かスマートな方法はないのかといつも思いながらいつも泥臭い方法ではめ込みます。
下の3枚の写真の赤丸内の穴。これが上手くはめ込む為のガイドとなります。
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前回のM3もそうでしたが、今回も修理写真が少なくてすみません。

復活したZorki-4Kです。
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オーナー様は修理期間中にLeica M6を買ったとの事ですので、今後活躍できるのかな。

このカメラもまだまだ使えますよ。


KMZ Zorki-4K

製造:Krasnogorski Mekhanicheskii Zavod (KMZ) (ソ連)1972-1978
型式:フォーカルプレーンシャッター式レンジファインダーカメラ
シャッター:布幕横走りフォーカルプレーンシャッター
シャッタースピード: B, 1〜1/1000秒
レンズマウント:M39(ライカLマウント)
露出計:なし



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