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今回はPentax KXの整備です

Pentaxは長いことプラクチカマウントとか、M42と言われているスクリューマウントを使ってきましたが、1975年6月に満を持してバヨネットマウントカメラとしてリリースしたのがKシリーズです。

当初Kシリーズには「KM」,「KX」,「K2」の3種類を発売しました。
KMはそれまでのスクリューマウントのSシリーズのSPFをバヨネットにした物です。
K2は同じくES2の後継機種との位置付けの電子制御のAE機で、中身は殆ど新設計です。

KXはKMの上位機種で、露出設定のファインダー内表示、プリズムのメッキに反射率の高い銀メッキを採用、露出計のセンサとしてSPDを採用(KMはCDS)などの違いがあります。
その他のメカニズムは、ロングセラーで実績のあるSPのメカを多少改善して採用しています。

Pentaxの自信作のKシリーズでしたが、残念なことに直後に発売されたオリンパスのM-1,OM-1が引き起こした小型化の波に巻き込まれてしまいました。
それまで小型軽量を売りにしていたPentaxは、売られた喧嘩は買わねばならぬとばかりに急遽Mシリーズを開発して翌1976年11月にはMX、12月にMEを世に出しました。

結局Kシリーズは上位機K2以外は短命に終わってしまいました。
後に輸出モデルとしてK1000等は出ましたが。


前置きが長くなりました。

今回ご紹介するKXは、信頼できるメカをちょうど良いサイズのボディに無理なく組み込んでいます。
露出計は応答性の早いSPDを使ったTTL開放測光であるなど、Pentaxのマニュアルカメラの中では隠れた名機だと思っています。
Pentax KX修理前

整備を行うKXはスローシャッターの粘り、高速シャッターの露光不足、外観の汚れ、モルト劣化、ファインダーの汚れなどが認められますが、比較的状態の良いもので、大切に扱われてきた物であることがわかります。

早速整備を始めます。


不具合の原因は、経年による油切れと劣化したモルトかすによるメカ動作不良です。
スローシャッターの粘りがある場合、そのユニットが内部にあることから、ここまで分解しての修理になります。
Pentax KX 展開
この状態で各部清掃、給油、動作確認を行い、内部のモルトを貼り替えて元通りに組み上げます。

ペンタックスのプリズム腐食の元凶のモルトです。
Pentax KX プリズム
この個体のプリズムはまだ大丈夫でしたので、適切に処置を施します。

スローが粘っていましたので、スローガバナーは取り外して洗浄し、ごくわずか給油を行います。
Pentax KX スローガバナー

組み上げ後、シャッタースピードの調整は専用の測定器を使って行います。
Pentax KX 調整中

最後に同じ測定器で露出計の調整を行い、外観を磨き上げて整備完了です。
Pentax KX 修理完了
整備が済んだカメラは、外観はもとより、ファインダーを覗いたときのすっきりとした視界が実に気持ちがよい物です。
また、巻き上げも軽くなり、使っていて楽しくなります。

このカメラまだまだ、使えますよ。



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