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今回はNikonのNikomat ELの整備をご紹介します。

ニコンのNikomatシリーズはFなどのプロ用に対して廉価版といった位置づけになるのですが、Nikomatが発売になった頃は、アマチュア用カメラで今後のプロ用機材で採用するかもしれない技術を色々と試しています。
Nikomatは言わばパイロット版的な意味合いをもつカメラでもあるわけです。
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お預かりしたのは、カメラ本体、35mm F2、135mm F3.5とストロボの一式。
ストロボは動作確認のみ。

長く使われていなかったカメラで、相応の汚れがみられます。
ファインダーを覗くとカビも見えます。
動作は・・・ん〜オートが効かないですね。
接触不良程度なら良いのですが。

フィルム室のモルトは先に撤去して分解していきます。
・・・配線が・・・
R0013293.jpg
これみんな外します。

いましたカビ。
R0013258.jpg


ミラーボックスまで外して整備します。
ここ、Nikomat ELで良くあるのですが、油ぎれの状態で無理にミラーアップ操作をすると、中の金具が簡単に拉げてしまいます。
R0013303.jpg
真ん中の金具、どう見ても不自然に歪んでいるのがわかりますね。
堅牢なNikonにしては珍しいポカです。

さて機械的な整備を終え、各電気接点もクリーニングしました。
オートは復活したか・・・・
マニュアル露出OK,露出計OK,オートNG

結局オートは復活せずに制御基板を良品と交換しました。
R0013306.jpg
私の場合、部品交換は負けた気分になります。

シャッター調整後、レンズの整備も終わり復活しました。
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何というか、偉そうな面構えが大好きです。

このカメラまだまだ使えますよ。

Nikon Nikomat EL

発売:1972年12月
型式:フォーカルプレーンシャッター式自動露出一眼レフ
シャッター:コパルメタル縦走りフォーカルプレーンシャッター
シャッタースピード:B,4,2,1,1/2〜1/1000秒
レンズマウント:Nikon Fマウント
露出計:内蔵
自動露出:絞り優先式オート
発売時価格:60,500円

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2012.08.18 / Top↑
今回はソ連製カメラKMZ Zorki-4Kの整備をご紹介します。

Zorki-4KはKMZのベストセラーZorki-4の派生機種で、巻き上げがレバー式になっており1972年〜1978年まで製造されたそうです。
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Zorki-4シリーズは1956年から実に23年にわたり製造された事になります。

KMZはZorki-4と平行してZorki-5とZorki-6も製造していましたが、デザインもスペックも別物ですし、同メーカーの違う機種と思っても良いと思います。
私は個人的にZorki-4, 4K, 5, 6と持っていますが、散歩に使うにはZorki-6が使いやすいかも知れません。
IMG_0132.jpg
レバー巻上げ、裏ブタ開閉式でスローシャッターは省略されていますがファインダーは見やすいです。


余談はここまで。

今回のZorki-4Kはシャッターが動かなくなってしまったとのことでお預かりしました。

シャッター故障の原因ははシャッタードラム側でシャッターリボンの接着が剥離して、ドラム下のギアに巻き込まれていたためでした。・・・リボン交換をしましたが写真が残っていませんでした。

こちらはあっさりと治ってしまいまして。

Zorki-4Kは組み上げ時に巻き上げレバーをはめ込むのに、リターンスプリング巻いて、それが解けないようにしながら巻上げレバーを固定しなければなりません。うっかりすると、レバーを留める前にバネがビローンと戻ってしまいます。
何かスマートな方法はないのかといつも思いながらいつも泥臭い方法ではめ込みます。
下の3枚の写真の赤丸内の穴。これが上手くはめ込む為のガイドとなります。
R0013228-1.jpg

R0013228-2.jpg

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前回のM3もそうでしたが、今回も修理写真が少なくてすみません。

復活したZorki-4Kです。
_DSC1461.jpg
オーナー様は修理期間中にLeica M6を買ったとの事ですので、今後活躍できるのかな。

このカメラもまだまだ使えますよ。


KMZ Zorki-4K

製造:Krasnogorski Mekhanicheskii Zavod (KMZ) (ソ連)1972-1978
型式:フォーカルプレーンシャッター式レンジファインダーカメラ
シャッター:布幕横走りフォーカルプレーンシャッター
シャッタースピード: B, 1〜1/1000秒
レンズマウント:M39(ライカLマウント)
露出計:なし



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2012.08.16 / Top↑
今回は皆さんご存知ライカのM3修理をご紹介します。

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カメラ史を変えたともいえる名機です。

その精密さ完成度の高さから、日本のメーカーがライカの模倣をやめて、軸足を一眼レフに踏み換えるきっかけになったカメラでもあります。
皮肉にもそれが後にライカの経営を圧迫する結果になりました。

あまり色々書きますとライカ教信者の皆さんに怒られてしまいそうですので蘊蓄はこのへんにして。

今回お預かりしたM3を見てみましょう。

まず巻上げレバーが戻りません。
R0013176.jpg
スローシャッターが途中で止まってしまいます。

巻上げれば−が戻らないのはバネの端が折損しているためでした。
交換するのがベストなのでしょうが、ここはバネを加工して対応しました。

スローは以前に注油された油分と埃で固着していました。
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ここは取り外して清掃と最低限の給油を行います。

その他一通りの整備を行ったのですが、今回は余りお見せできるような写真が残っていませんでした。

ところでこのM3はシリアルナンバーからするとシャッタースピードの並びは国際系列(B, 1, 1/2, 1/5, 1/10, 1/25, 1 /50, 1/100, 1/250, 1/500, 1/1000秒)のはずなのですが、何故かシャッターダイヤルが倍数系列(B, 1, 1/2, 1/4, 1/8, 1/15, 1/30, 1/60, 1/125, 1/250, 1/500, 1/1000秒)でした。
R0013199.jpg
オーナー様も上カバーとボディが違うのではないかと気にされていましたが、ボディと上カバーは同じシリアル番号でした。もしかしたら管制部周りが交換されているのかも知れません。
その他にも巻上げユニットもダブルストロークからシングルストロークの物へ交換がされていましたが、故障の多かったダブルストロークからの換装は当時普通に行われていた事ですので、特に珍しい事ではありません。

やはりM3はいいですね。
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M3以後後継機種や派生機種は発売されましたが、後にも先にもこれ以上のレンジファインダーカメラは新規開発されなかったと思います。

このカメラまだまだ使えますよ。

Leica M3

製造:ライツ社(西独) 1956年11月〜1957年1月(シリアル番号より)
型式:フォーカルプレーンシャッター式レンジファインダーカメラ
シャッター:布幕横走りフォーカルプレーンシャッター
シャッタースピード:B,1〜1/1000秒
露出計:なし


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2012.08.14 / Top↑
皆さんオリンピック見ていますか。
私はリアル視聴はちょっと無理なのでスポーツニュースとインターネットが情報源になっています。

一昨日8/10は産経新聞の号外が4本も出ていました。
○×法案成立、隣国大統領の竹島訪問、オリンピックのメダルが2件と新聞社もなかなか忙しい夏のようです。

横浜カメラサービスはお盆期間中(8/11〜8/19)は時短営業(11:00〜17:00)を行っています。
(月曜日は定休日)

さて、今回はOLYMPUS PEN-S3.5の整備をご紹介します。
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OLYMPUS PENシリーズは1959年に発売されたPENを皮切りに以下のように展開してくのですが。
 PEN-Sマニュアル露出(露出計なし)、目測焦点(ゾーンフォーカス)
 PEN-EE オート露出、固定焦点(パンフォーカス)
 PEN-EES オート露出、目測焦点(ゾーンフォーカス)
 PEN-D マニュアル露出(露出計内蔵)、目測焦点(ゾーンフォーカス)
 PEN-F 一眼レフ

PEN-Sシリーズは元祖PENの仕様を色濃く残したモデルです。
1960年発売のPEN-SではオリジナルのPENに対して、シャッターユニットが刷新され、レンズもF2.8の明るいレンズを搭載していました。
今後紹介するのは1965年発売のPEN-S3.5なのですが、これは初期型のPEN仕様をそのままに新しいシャッターユニットにグレードアップしたようなモデルで、PEN-Sシリーズでは一番最後にリリースされた物です。
珍品として有名なPEN-Wもレンズを除けばほぼ同スペックと考えて良いでしょう。

特徴はなんと言ってもこのレンズ部分の薄さ。パンケーキどころか、ピザくらいしかありません。
R0013072.jpg
フォーカスは目測ですが、こちらは前玉回転式のフォーカス機構で、PEN-EESに引き継がれた機構です。
ちなみにPEN-D立派な直進ヘリコイドが付いています。

今回の不具合は時々チャージできない事があるとのこと。

シャッターチャージ機構はPEN-Dシリーズとほぼ同じ、PEN-DがPEN-Sの機構を引き継いだんですね。
R0013095.jpg
たいていはこの部分の金具の変形が原因。

PEN-SやPEN-Dを使ったことがある方はわかると思いますが、このカメラはフィルムを巻き上げると、シャッターチャージが完了したときにパチンとバネのはじける音がします。
結構そのパチンの衝撃でシャッター内部までネジが緩んでいることが多く、面倒でも各部のネジは必ずチェック・まし締めします。
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金具の変形を修正して、シャッターも整備すれば不具合は解決です。

その他、諸々整備を行い完了です。
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ファインダーのデザインはPEN-Dの元かな。

このカメラまだまだ使えますよ。

OLYMPUS PEN-S3.5

発売:1965年2月
型式:35mmハーフサイズレンズシャッターカメラ
シャッター:コパル B,1/8〜1/250
フォーカス:目測
露出計:なし
発売時価格:7,500円

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2012.08.12 / Top↑
今回はRICOH AUTOHALF Eの修理です。

オートハーフはその愛らしいデザインと手軽さから大ヒットしたカメラです。
長期にわたって製造されそのバリエーションもかなりあるようです。
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今回のAUTOHALF Eは1966年11月に発売で、前年発売のAUTOHALF Sからセルフタイマーを省いた物です。

お預かりしたときの状態は巻き上げ・チャージもシャッターレリーズもままならない不動の状態。
オートハーフの不動はたいていはワインダー用ゼンマイのグリス硬化か、このあたりのギアの油ぎれ。
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今回は部品の変形もありましたので修正しました。

レンズは富岡光学製の25mm F2.8で焦点は2.5m固定です。
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設計はリコーのようです。

オートは露出計の針押さえ式。
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受光部のセレン光電池が整備で太陽電池に換装されているようです。
オート露出を調整しました。

オートハーフは遮光用のモルトが腐食して裏蓋を開けると惨憺たる状態の個体が多いのですが、このカメラは途中で整備を受けたこともあり状態は悪くありませんでした。

復活したAUTOHALF Eです。
_DSC1419_2.jpg

このカメラまだまだ使えますよ。

RICOH AUTOHALF E
発売:1966年11月
型式:35mm ハーフサイズ自動巻き上げ式、自動露出カメラ
レンズ:25mm F2.8(3群4枚構成) 2.5m固定焦点
シャッター:レンズシャッター
シャッタースピード:1/125(オート) , 1/30(フラッシュモード時)
発売時価格:12,800円

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2012.07.27 / Top↑